作文の教科書に必ず出てくるのが、「てにをは」の使い方です。
なかでも、ややこしいのが「に」です。
自分史を作成するうえで、文章作成はメインの作業です。
うまい文章やわかりやすい文章は、文才に恵まれた人だけの特権だと思っていませんか?
もちろん文才に恵まれた人は、うまい文章やわかりやすい文章を書くことができます。
でも、特に文才がなくたって、十分にうまい文章やわかりやすい文章を書くことはできるんです。
ここでは、そのちょっとしたコツを1つずつ紹介していきます。
彼は会社に行った。
彼は会社へ行った。
「に」は起点を示し、「へ」は方向を示すといいます。
では、「彼は会社へ行った。」というと、彼は会社のある方向に行ったが、到着したかどうかは不明なのでしょうか?
違いますよね。
「彼は会社へ行った。」とは、会社に到着することが主目的なのです。
方向とは、目標のことです。
「彼は会社に行った。」とは、会社に到着したあとが主目的なのです。
文字どおり、起点ですね。
ただし、これを間違えたとして、意味不明になるでしょうか?
なりません。一文だけで説明しようとすると間違いですが、前後の文脈から判断できるので、意味の取り違えは起こりません。
正しくは、「会社に行った。」とすべきところを「会社へ行った」と記述したとしても、あとに続く文章で「会社に到着したあとの主目的」について記述すればよいのです。
この場合、彼は次の目的を達成したと思えば適切な文章です。
1.まず会社へ行く
2.会社で用事を済ませる