気まぐれ指数


書名:気まぐれ指数 (新潮文庫)
著者:星新一

自分史を書くうえで、市販の書籍は参考になります。
市販の書籍は、プロの作家がプロの編集者と二人三脚で出版した本ですから、自分史作成の基本要素である、テーマ・題材・構成・文章表現、いずれも自分史を実際に書くときのお手本になるに違いありません。
自分の知識と経験を綴るカタチの自分史を書くときも参考文献は必要です。
ここではわたしが読んだ本を感想文のカタチで紹介します。自分史を書く際の参考情報になれば幸いです。

星新一さんと言えば、ショートショートである。その星新一さんが初めて書いた長編小説であり、初めて書いた新聞連載小説である。
ショートショートとは原稿用紙にして10枚足らずの超短編小説なのだそうだ。新聞連載小説の1回分は、1000~2000字らしいので、まさに星新一さんは、新聞小説は得意なのではなかろうか!

実際読んでみると、面白い。歯切れの良いリズムで登場人物たちが会話していく。
あり得ない展開のはずなのに、まったく違和感なしに読み進んでいく自分がいる。

株券を使った詐欺、仏像泥棒という犯罪ものなのだが、星新一さんの描く世界では、単なる出来事のように淡々と進んでいく。
結末はめでたしめでたしということなのだが、それでいてちっとも薄っぺらくない。
人間の持つ闇の部分を鋭くえぐり出すのも小説の醍醐味だが、このような天国の住民たちの世界のような爽やかな世界もまた小説の醍醐味に違いない。

自分史を書くならわたし本の文研ビズ

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